キャリアオイル

【アロマメモ】キャリアオイル脂肪酸学

【アロマメモ】キャリアオイル脂肪酸学

キャリアオイルに含まれる脂肪酸を理解してスキンケアをしませんか

キャリアオイル脂肪酸学

キャリアオイルは天然の有効成分としてセラム、フェイスオイル、スクラブ、クリーム、ローション、バームなどの多くのスキンケア製品に使用されています。

肌は皮脂腺から分泌された皮脂と汗腺から分泌された汗が混ざり合うことで角質層を保護する皮脂膜を形成します。 これにより肌を保護して乾燥から守ります。

キャリアオイルは天然成分が肌に栄養を与えて保護し潤いを与えます。
お肌のための天然のスキンケアオイルとしてとても優れています。

またキャリアオイルはそれぞれ含まれている脂肪酸に違いがあります。
脂肪酸を理解することで、ご自身の肌タイプに応じて最も適切なキャリアオイルを選ぶことができます。

脂肪酸は構造的の違いで一般的に3つの主要なグループに分類されます。(炭素間の二重結合の有無と数)

1.飽和脂肪酸

炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で主に肌の保護機能の維持に適しています。
常温で固体のものが多くしっかりとした重い質感でお肌にゆっくりと浸透します。
多くのキャリアオイルにパルミチン酸、ステアリン酸が少量含まれています。
例えばココナッツオイルには主要成分としてラウリン酸が多く含まれており、お肌の保護に優れています。

2.一価不飽和脂肪酸

炭素間に二重結合を一つ持つ脂肪酸で常温で液体の質感を持ちます。
オメガ9脂肪酸とも呼ばれます。
体にとって重要なこの脂肪酸は肌に馴染みやすく、肌の水分補給、しなやかさ、弾力性を促進します。
ツバキヘーゼルナッツのオイルは特に多く含まれています。

3.多価不飽和脂肪酸

炭素間に二重結合を複数持つ脂肪酸で体内で合成することができず人間にとって不可欠な脂肪酸です。
大きく分けてオメガ3、オメガ6脂肪酸を含みます。
こちらも常温で液体の質感です。
具体的にはローズヒップはオメガ3、イブニングプリムローズはオメガ6を多く含みます。

特に下記の4つの主な脂肪酸は、キャリアオイルの組成によく見られるスキンケアに優れた脂肪酸です。

・多価不飽和脂肪酸のリノール酸:
オメガ6脂肪酸でもあるリノール酸は主に肌のバリア機能の維持に優れています。
ウチワサボテンブラックベリーシードグレープシードなどはリノール酸を豊富に含みます。
軽い質感で肌への親和性が高く浸透性が高いです。

・多価不飽和のγ-リノレン酸(ガンマリノレン酸):
オメガ6脂肪酸でもあるガンマリノレン酸は肌の炎症を和らげて落ち着かせる働きがあるといわれています。
また肌のバリア機能と水分を維持することで角質層を保護する皮脂膜の形成を促します。
ボリジブラックカラントなどのオイルによく含まれています。

・多価不飽和脂肪酸のα-リノレン酸(アルファリノレン酸):
オメガ3脂肪酸でもあるアルファリノレン酸は、強力な鎮静性と抗炎症特性を持ち、肌トラブルや肌の赤みを和らげることで知られています。
シーバックソーンカメリナなどのオイルによく含まれていて、栄養価が高く肌によく浸透します。

・一価不飽和脂肪酸のオレイン酸:
オメガ9脂肪酸でもあるオレイン酸は肌の皮脂成分に含まれている成分のひとつです。
肌への親和性が高く肌の表面に深く浸透し馴染みも良いです。
肌の弾力性、しなやかさ、潤いを与えます。
また肌トラブルを和らげて落ち着かせることでも知られています。
オメガ9が豊富なキャリアオイルには、アボカドスイートアーモンドオリーブがあります。

含まれる脂肪酸組成に応じてキャリアオイルは質感と有効性が異なります。
一般的に言えば多価不飽和脂肪酸が多く含まれるほど浸透性が高くなります。
オメガ3と6のバランスが取れた脂肪酸を持つものは特に炎症を和らげたり乾燥したお肌に水分を与えお肌の調子を整えるため敏感肌に適しています。
オイルに含まれる一価不飽和脂肪酸が多いほど肌を柔らかくし不安定な肌のバランスを整えます。
脂肪酸含有量に応じてキャリアオイルは各肌タイプに適したものを選ぶことができます。

《ドライスキン/乾燥肌》

重い質感のオイルで肌を保護する必要があります。
一価不飽和脂肪酸のオメガ9が豊富なオイルが適しています。角質層を保護する皮脂膜の形成を促し、乾燥を防ぎます。
アボカドココナッツマカダミアナッツなど

《ノーマルスキン/普通肌》

オメガ6やオメガ9を選択して肌を良好な状態に保ち維持します。
スイートアーモンドアプリコットホホバマカダミアナッツなど

《オイリースキン/脂性肌》
《コンビネーションスキン/混合肌》

さらっとしていて浸透しやすいオイルが適しています。
オメガ6と9のバランスが取れたオイルを選択して、皮脂を調節することにより肌に潤いを与え、肌の調子を整えます。
ホホバセサミグレープシードサンフラワーシーバックソーンアプリコットラズベリーシードブラッククミンヘーゼルナッツなど

《エイジングスキン/年齢肌》

肌を滑らかにしてうるおいとハリを与えるオイルが適しています。
アルガンマカダミアナッツツバキローズヒップシーバックソーンウチワサボテンなど

《センシティブスキン/敏感肌》

肌を保護して調子を整え、滑らかさと潤いを与えるオイルが適しています。
ブラックカラントボリジイブニングプリムローズカロフィラムマリーゴールド浸出油ラベンダー浸出油など

【オイル選びのポイント】

・香りの少ないオイル
精製済グレープシードサンフラワーセサミホホバ

・ボディマッサージに適したオイル
スイートアーモンドアプリコットセサミホホバオリーブアボカド

・美容のためのオイル
ローズヒップウチワサボテンシーバックソーンラズベリーシードブラックカラントブラックベリーシードツバキなど
貴重な脂肪酸やミネラルが豊富なため、お肌を総合的にサポートし美容オイルやブースターとして適しています。
これらのオイルを使用した美容液もございます。
キンベリー(サンフラワー、ラズベリーシード、シーバックソーン)
ローズアンドローズ(ローズヒップ)

・初めてキャリアオイルを使うかたにオススメのオイル
ホホバスイートアーモンドアルガン
この3種類は、比較的酸化しにくいオイルです。
ホホバオイルはさっぱりとした質感です。
スイートアーモンドとアルガンは伸びが良いので全身の保湿やマッサージに使いやすいです。

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